和室を洋室にリフォームする時の注意点とは?見落としやすい点を解説


「畳よりフローリングの方が楽に掃除できそう」「和室を作ったけどあまり出番がない」「純粋に洋室の方が好き」。

こういったさまざま理由で、和室から洋室へのリフォームを検討している方は多いと思われます。リフォームが成功すれば、より素敵で使いやすい家になるでしょう。


しかし、よく考えずにリフォームすると、部屋の雰囲気がチグハグになったり、イメージとは別物になってしまったりする可能性がある点に注意が必要です。

ここでは、和室から洋室にリフォームする際に気をつけておきたいことをご紹介します。



■和室をどこまで洋室に近づけるのか?


洋室へのリフォームでまず意識しておきたいのが、「和室をどこまで洋室に近づけるのか?」ということです。畳をフローリングにして、押し入れをクローゼットにすれば、和室が洋室に変わる……そんな風に考えている方もいるかもしれません。


しかし、床と押し入れを変えただけでは部屋全体の雰囲気はそれほど変わらず、統一感が無くなってちぐはぐに見えてしまうこともあります。


試しに和室の真ん中に立って、部屋全体を眺めてみてください。壁に柱や長押(なげし)など「木」の部分が見えませんか? 長押は鴨居の上や、柱と柱の間を横に渡すように取りつけられている部材です。


もともとは柱と柱を外側から連結させ、建物を補強するための部材でしたが、長押よりしっかり柱を補強できる「貫(ぬき)」を使った建築方式が取り入れられたことで、長押は和室の化粧材(装飾材)として用いられるようになりました。


現在は額縁を飾ったり、ハンガーにつるした服をかけたりする場所と思われている長押ですが、江戸時代は一部の旗本の住まいにのみ使用が許可されていた、格式あるものなのです。



参考URL:

http://www.lixil.co.jp/reform/yougo/kouhou/shitsunai/43.htm



長押の他にも和室の壁面には、障子や襖を開閉しやすくするための「敷居」と「鴨居」など、多くの木のパーツが見えています。これらの存在感は意外と大きく、完全な「洋」の雰囲気を作るためには、すべて隠さなければいけません。床の間がある場合は、それも隠す必要があるでしょう。


とはいえ、「そこまで予算をかけたくない」「表面的な雰囲気だけ変えられれば十分」という方もいるはずです。そのため、和室から洋室にリフォームする時は、「なぜ洋室にしたいのか」をよく考えてみましょう。そうすれば、「どこまで洋室に近づけるべきなのか」も見えてくるはずです。



■フローリングの強度や防音性に注意



和室から洋室へのリフォームで注意しておきたいのが、フローリングの強度です。フローリングは畳に比べて頑丈そうに見えるかもしれませんが、実際の強度は材質に左右されます。強度の弱いフローリング材だと、家具を移動させた時に傷がついたり、物を落とした時に凹んでしまったりすることも少なくありません。


また、フローリングは畳と比べて防音性が低い点にも配慮が必要です。2階にある和室を洋室にした結果、物音が1階に響くようになった……というケースはしばしば見られます。

マンションの場合はご近所トラブルにもつながりかねないので、特に注意しなければなりません。


そのため、床をフローリングにリフォームする際は、遮音性の高い素材を選ぶことが大切です。具体的にどの程度までの音を防げるのかを、事前に確認しておきましょう。



■部屋の広さによっては開き戸より引き戸がベター



洋室へのリフォームで見落としがちなのが、設置する扉の種類の問題です。和室の扉は基本的に引き戸である一方、洋室の扉は一般的に開き戸を使用します。引き戸は横にスライドして開けますが、開き戸は前後に動かすため、ある程度のスペースがなければ開閉できません。


そのため、元の和室(およびその周辺の部屋や廊下)があまり広くない場合に、引き戸をそのまま開き戸に置き換えてしまうと、生活が不便になってしまう可能性があるのです。

「扉を開けると廊下が塞がって移動できない」「扉が壁に引っかかるので完全に開けられない」といったトラブルは実際に発生しています。


最近は洋室向けの引き戸も用意されているので、リフォームする部屋が狭い場合は、引き戸を使用するといいでしょう。入り口の扉だけでなく、クローゼットにも引き戸を採用できるので、部屋を広々と使いたい場合はぜひお試しください。



■まとめ


和室には、和室ならではの造作がいくつもあります。完全な洋室にしたい時は、全面的なリフォームが必要ですが、どこまで洋室化するかはお客様の希望次第です。和室ならではのしつらい、素材を残して、和モダンな雰囲気のお部屋にリフォームしてみてもいいでしょう。まずは工事の専門家にリフォームの目的やお好みのデザインを伝え、最適なプランを提案してもらうのがおすすめです。


ナックプランニングでは埼玉県戸田市を拠点に、浦和支店・東京本部・神奈川支店・千葉支店と関東圏内に支店を構えております。

古くなった床をリフォームしたくて困っているなどのお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。


<施工事例>

https://www.nackplanning.co.jp/buildnew

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