寒い冬は、お風呂にゆっくり入って体を温めたいものです。特に最近は、コロナ禍の影響で「おうち時間」が長くなった結果、入浴の時間を大事にする人が増えました。湯船につかりながら読書をしたり、スマートフォンを持ち込んで音楽を聴いたりと、思い思いのバスタイムを楽しんでいる方も多いでしょう。
一方で、「冬のお風呂場はヒヤッとして嫌!」という方もいるはずです。お風呂場の冷えは快適さを損ねるだけでなく、「ヒートショック」による事故の原因にもなるので、十分に注意しなければなりません。そこで今回は、安全かつ快適な入浴を楽しむために、冬でも暖かい浴室を作るリフォームの方法をご紹介します。
■冬のお風呂はヒートショックに注意!
メディアでもしばしば報道されている通り、浴室は非常に事故が多い場所です。入浴中の死亡事故数は年間約1万9,000人(交通事故の約4倍)にも上り、その半数が冬場に発生しています。そして、その原因の大部分が「ヒートショック現象」となっております。
ヒートショックとは、暖房の効いた室内と冷えた浴室、そして温かい湯船など、寒暖差のある場所を行き来することで血圧が急変する現象です。ヒートショックが起きると、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、大動脈解離といった疾患につながるおそれがあります。高齢者がなるものというイメージがありますが、若い方でもヒートショックが起きる可能性はあり、まったく油断できません。
出典:TOTO・DAIKEN・YKK AP リフォーム情報サイト
消費者庁ではヒートショックによる事故を防ぐため、「湯温41℃以下で、湯につかる時間は10分までを目安にすること」や、「入浴前に脱衣所や浴室を暖めること」などを対策として推奨しています。しかし、消費者庁が2016年に55歳以上の人を対象に実施したアンケートでは、前者の基準を守っている人は42%に過ぎず、後者のような対策をまったく実施していない人は36%に上りました。
残念ながら、浴室における消費者の安全対策は不十分だといわざるをえません。高齢化の進行に伴って、事故の発生件数も増えていくと考えられるため、より意識を高める必要があるでしょう。
■お風呂場の寒さを解決!3つのおすすめリフォーム
ヒートショックを予防するためには、部屋ごとの寒暖差をなくすこと、つまり浴室を暖かく保つことが大切です。また、ヒートショックの問題を除いたとしても、浴室は暖かい方が快適なのは間違いないでしょう。
浴室が冷えてしまう原因としては、フロアやバスタブ、窓などの性能不足が考えられます。そこで、LIXILのシステムバスの商品でリフォームし、これらの問題を解決する方法を見ていきましょう。
・フロア:嫌なヒヤッとがない!キレイサーモフロア
浴室に足を踏み入れた瞬間、足先がヒヤッとすることがあります。これは浴室のフロア(床)が冷えている証拠で、足裏から熱が逃げ、ヒートショックの原因にもなりかねません。浴室用のバスマットを敷いて足元の冷えを防止することもできますが、マットがカビたりぬめったりして、お手入れに手間がかかるというマイナス面も出てきます。
そこでおすすめなのが、フロア自体のリフォームです。LIXILの「キレイサーモフロア」は、断熱層により冷たさを感じにくく、水はけがよいため滑りにくい設計になっています。さらに、表面は油分をはじく加工が施されているため、皮脂汚れが浮き上がり、スポンジで軽くこするだけできれいに落とせるのです。足元をあたたかく保ちながら、日々のお掃除も楽にできます。
・バスタブ:人数の多いご家庭におすすめ!魔法びん浴槽
湯船にゆっくりつかって体を温めることは、疲れを取る上で非常に重要です。入浴はお湯の温度、浮力、水圧などによって体をほぐし、緊張した神経を和らげ、血行を促進させて新陳代謝を活発にしてくれます。お湯の温度は38℃~40℃程度のややぬるめが最適とされており、これはヒートショック対策としても理想的です。
しかし、人数の多いご家庭だと、全員が入りきる前にお湯が冷えてしまうことが少なくありません。追い焚きやお湯足しを繰り返すのは面倒ですし、水道光熱費も余計にかかります。かといって、多少冷めてもいいようにお湯を熱くすれば、最初の方に入る人はヒートショックのリスクが高まってしまうでしょう。
そこでお試しいただきたいのが、LIXILの「サーモバスS」です。サーモバスSは、浴槽とフタに断熱材が入っており、魔法びんのようにお湯の温度をキープしてくれます。この「ダブル保温」により、4時間後でも約2.5℃しか湯温が下がらないため、面倒な追い焚きの必要もありません。家族全員が手間なく、ヒートショック対策に最適な温度のお湯でくつろげるようになります。
・窓:暖かさを逃がさない!断熱窓
どれだけ浴室内を暖めても、熱が外に逃げてしまっては意味がありません。それを防ぐ上で重要なのが窓の性能です。冬場の暖房時、窓やドアといった開口部から逃げていく熱の割合は、全体の58%にも達します。浴室内の暖かさを保つためには、窓の断熱が最も大切といってもいいでしょう。
そこでおすすめのLIXILの高断熱窓「サーモスⅡ-H/L」は、遮熱高断熱の複層ガラスを採用。熱伝導の高いアルミの露出面を小さくし、大幅に断熱性能をアップさせました。熱が逃げにくいので浴室内の温度が保たれて快適になり、ヒートショック予防も期待できます。魔法びん浴槽との合わせ技で、湯温がより下がりにくくなるのもメリットです。
■暖かいお風呂で冬でも快適なバスタイムを
今回ご紹介したもの以外にも、浴室全体を温風で暖める「換気乾燥暖房機」や「洗面室暖房機」、浴室をまるごと保温する「あたたかパック」など、暖かい浴室を作るための商品は多数登場しています。また、今回はLIXILの商品をご紹介しましたが、弊社ではTOTO・DAIKEN・Panasonicなど多数のメーカー様とお付き合いがございますので、お客様に合わせたお風呂をご提案できます。
新型コロナの影響により、外出に注意が必要な状況はまだまだ続くでしょう。在宅時間が長く、ストレスも抱えがちな現状において、入浴はより重要で魅力的なものになっています。この機会に浴室をリフォームし、冬でも安全で快適なバスタイムを楽しんではいかがでしょうか。
ナックプランニングでは埼玉県戸田市を拠点に、浦和支店・東京本部・神奈川支店・千葉支店と関東圏内に支店を構えております。「リフォームにいくらかかるのか」「工期はどのくらいか」など、システムバスやリフォームのことで気になることがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。ご相談は無料で承っております。
一部画像引用:www.lixil.co.jp
【参考】
・窓から熱が逃げる割合が58%
…https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/2016shoueneseisaku/pdf/007.pdf
「断熱リフォームで健康で快適な暮らしを」p3(経済産業省)
<ナックプランニングの施工事例>
https://www.nackplanning.co.jp/buildnew
<おすすめ記事>
突然お湯が出なくなる? 冬のライフライン・給湯器のトラブルに備える!
https://www.nackplanning.co.jp/blog/reformcolumn/122554