工務店やリフォーム会社にリフォームをお願いするのではなく、自分の手でリフォームをしたいという方がいます。
ホームセンターやDIYショップでは、DIYリフォームをするためのアイテムが販売されていますし、雑誌やインターネットでDIYのリフォーム方法が紹介されています。
みなさん、自分の好みの材料を使って、思い通りに部屋の中を変えてみたいと思われるのですね。
けれど、自分でリフォームを行うときは気をつけないと、見た目の仕上がりが悪くなったり、後から不具合が生じたりすることがあります。
では、DIYでリフォームをするときは、どのような問題が発生するのでしょうか?
ここでは、プロの視点から、DIYリフォームをするときに起りやすいトラブルについてお伝えします。
1.壁紙の上張りリフォームは、後から壁紙がはがれる可能性がある
DIYリフォームをしたいという方の中で、壁紙を貼り替えてみたいという声が多いです。
今の壁紙の上から、貼り付ける粘着タイプの壁紙などもあり、みなさん、障子を張り替えるように短時間で簡単に壁紙も貼り替えることができると思われているのですね。
ただし、クロスの上張りは、上から貼り付けた壁紙がはがれ落ちてくることがあります。
既存の壁紙の接着が弱くなっていると、上に貼ったクロスの重みで下のクロスも一緒にはがれる場合もあります。
壁紙を上張りするのは、はがれやすいのでできれば避けたいもの。
「手軽」で「簡単」にリフォームできるというのは嬉しいことですが、はがれやすく持ちも悪くなるので、下のクロスを剥がし、壁面をきれいにしてクロスを張り直すリフォームを行うことをおすすめします。
2.床の張り替えをするときは、床組みのチェックを忘れずに!
既存のクロスの上から貼る、粘着タイプの壁紙があるとお伝えしましたが、フローリングの床もクッションフロアなど上から貼るアイテムがあります。
クッションフロアは塩化ビニル樹脂でできているシート状の床材です。
シート状の床材は好きなサイズにカットして、専用のボンドで既存の床の上から貼り付けていきます。
ハサミで簡単に切れるので、小さなお子さんや高齢者の方が転んだときケガをしないように衝撃をやわらげる目的や、振動や音を軽減するために遮音効果のあるシート状床材をご自分で貼り付ける方がいます。
クッションフロアを貼り付けるときだけではなく、DIYで床をリフォームしたいというときは、床下の状態を確認することをおすすめします。
床の下には床を支えている「床組み」があります。この床組みされている木が腐食していたり、床組みの土台である束石(つかいし)が劣化していたりするときは、床下の修繕が必要になります。
床下は普段目にすることがない部分なので、どのような状態になっているのかわかりません。
腐食や劣化に気づかずにいると、床が踏み抜けてしまうこともあるので危険です。
ご自身で床のリフォームをするときは、床組みの状態のチェックができないと思います。
床下がどのようになっているのかは、プロがチェックすれば一目瞭然なので、プロに確認してもらうことをおすすめします。
DIYは空いている時間を使って、自分の好きなように行えるのが利点です。
自分の手で自宅をリフォームするというのは、夢があってワクワク楽しい感じがします。
手軽で簡単、自由度も高いDIYリフォームですが、長持ちするかどうか、安全性は確保できるのかという問題が潜んでいます
リフォームの内容や規模にもよりますが、プロに任せていただいたほうが良いというものもあります。
DIYでリフォームできることかどうか、プロに頼んだほうがいいのか、迷ったら遠慮せずにご相談くださいね。